「アジア3R推進市民フォーラム・日本大会」ステートメント

2011年3月11日発生の東日本大震災と福島第一原子力発電所事故は、その復旧策(放射性物質や有害物資汚染の恐れのあるガレキや汚泥処理、災害地の振興策と復興予算の使われ方等)を巡り、今日でも国民の間でさまざまな議論が行われています。

現在は、いまだ目の前のガレキの処理・除染に追われていますが、被災地が落ち着きを取り戻した時には、必ず復旧復興の問題点を市民の目線からしっかりと検証しなければなりません。私たちは、本フォーラムの開催にあたり、そのことを参加者全体で確認したいと思います。

基調講演では、冒頭に紹介した大震災後に発生し太平洋を越えアメリカやカナダに漂着した「災害ごみ」の課題などに関し情報共有をしました。

アジア3R推進市民ネットワークは、循環型社会の構築に向け、行政や企業との協働を図りつつ、地域や暮らしの場での3Rの実践に取り組んでおり、この趣旨に賛同する日本国内のNPO・NGO18団体で構成されています。これまでの活動の経験を生かして、今年度は「生ごみ」「衣類」「廃家電」に関する3つのワーキンググループ(WG)を立ち上げ、問題点の共有化を図り、解決に向けた取り組みの検討を深めました。

本大会での3つのWGの報告は、その歩みの一端でもあります。

このネットワークの主な課題は、①アジアの国々の環境とりわけ3Rに関する市民団体との継続的な連携、②アジアの国々におけるそれぞれの固有の歴史と文化に基づいた3R社会づくりへの貢献のあり方、③日本国内のNPO・NGO間の連携を拡大し深化させる取り組み、④活動のための自主財源の確保、等です。

特に「3R」社会の構築に対する考え方は、日本では様々な立場での共通認識が形づくられていますが、アジアの国々では、経済の状態や、都市化の進展や中間層の形成の度合いなど国情に応じて、市民の問題意識や社会的課題解決への道筋などが大きく異なることがわかってきました。私たちは、日本の仕組みや技術をそのまま持ち込むのではなく、それぞれの国の市民が必要とする社会の仕組みづくりや技術の導入をサポートすることが大事だと気付いています。

一方、これまでの政府会合では、先進的なごみ処理技術の導入やe-waste問題、リサイクルシステムの高度化、新たな環境ビジネス、静脈産業の高度化など、経済社会制度に関わる政策課題や、アジア共通のルール作りと資金や技術の支援などが論議されています。私たち市民フォーラムは、政府会合と共通の課題を市民の立場で議論しながら、一方でそれぞれの国の実情に合わせたごみ問題の解決方法やそれぞれの国で生きる市民目線での連携の在り方を、一緒に考え行動していきたいと考えています。

これらの課題を解決していくためには、アジアの国々の国情を現地の市民に学び、それぞれの国のあり方に根ざしたごみを最小化する暮らし方や経済の仕組み、使用済み製品の再使用の仕組み、既存のリサイクルシステムを壊さない方法での高度化などが必要です。「ごみゼロアジア」をめざし、私たち構成団体が今年立ち上げた3つのWG「生ごみ」「衣類」「廃家電」を最初の切り口として、アジア諸国の市民との協働を模索しながら、日本国内の多くの市民活動の仲間にさらに大きな連携の輪を広げようと呼び掛けます。

2012年11月24日

「アジア3R推進市民フォーラム」第4回日本大会
参加者一同・アジア3R推進市民ネットワーク

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アジア3R推進市民フォーラム(2012年)